どのシフトでも同じ質を保つチェックリスト
すべてのシフトに立ち会うことはできませんし、あなたがいない日は基準が少しずつ崩れていきます。スタッフがスマホでチェックしていく毎日のチェックリストは、地味ですが本当に効く解決策です。
あなたが店に立っているときにだけ現れる、もうひとつのサロンの姿があります。言われなくても道具は滅菌器に戻り、最初のお客様が座る前に受付カウンターは拭き上げられ、最後に出る人が裏口を確認して当たり前のように警報をセットします。その習慣をつくったのはあなたで、あなたがいる日はきちんと機能します。
ところが火曜日に一日休んだり、午後じゅう施術室にこもったりすると、店の空気は少しゆるみます。誰も悪気があってのことではありません。新人はライトを毎日拭くのか週に一度なのか分からず、忙しいスタイリストはタオルを洗濯機に入れたまま忘れてしまいます。大惨事になるわけではなく、ゆっくりとした地盤沈下のようなもので、あなたが最初に気づくのは、お客様に「洗面所のハンドソープが切れていましたよ」と言われたときです。
基準があなたの頭の中にしかない、そこが問題です
多くのサロンオーナーは、店の回し方を自分の頭の中だけに持っています。何をどの順番でやるのか、清潔で落ち着いた状態を保つための細かな確認、毎日欠かさずやってこそ意味のある作業。そのすべてをご存じです。困るのは、頭の中が共有の基準を置く場所としては最悪だということです。ほかの誰にも読めません。新しく入った人は、見て、推測して、注意されながら覚えていくことになり、本人には時間がかかり、あなたには疲れが残ります。
チェックリストは、あなたの頭の中にあるものを全員が見える場所に移す作業です。受付の裏でいつのまにか行方不明になるラミネート加工の紙でもなく、あなたしか開かない紙のメモ帳でもありません。すでに全員のポケットに入っているスマホの上にある生きたリストで、良い一日とはこういうものです、あなたの担当はここです、とはっきり伝えてくれます。
良い毎日のリストに実際に載っていること
よくできたリストは、思っているより短く、いつやるかで区切られています。百個のルールは要りません。必要なのは、店を清潔に、安全に、いつでもお客様を迎えられる状態に保つ数少ない作業を、一日の三つの場面に分けたものだけです。
- 開店時。鍵を開けて室温を設定し、その日の予約を確認し、各セット面を準備して消毒し、ワックスポットを温め、受付をお客様を迎えられる状態にします。
- お客様の合間。セット面を拭き、使い捨ての物を捨て、金属の道具を滅菌器に戻し、次の方のために整えます。前のお客様から次のお客様を守るための作業です。
- 閉店時。セット面をしっかり清掃し、最後の滅菌サイクルを回し、ゴミを出し、床をモップがけし、レジを締め、施錠して警報をセットします。
目的はスタッフを取り締まることではありません。誰が入っているどのシフトでも、正しいやり方がいちばん楽なやり方になるようにすることです。
スマホでチェックすると何が変わるのか
紙のチェックリストにできるのは、リストであることだけです。スマホの上のチェックリストはもう少し働きます。誰かが作業をタップして完了にすると、その人の名前と時刻が記録されます。誰かを見張っているわけではありませんが、一日の終わりに誰が何をしたかをさっと眺めれば、そのシフトがどんな一日だったかが分かります。閉店作業が六時半までにすべてチェックされていれば、店はきちんとした状態で締められたと分かります。まるごと空白の項目があれば、そっと話をしておく必要があると分かります。
しかもリストは自動でリセットされます。昨日のチェックは翌日に持ち越されません。毎朝スタッフは真っさらなリストを開くことになり、毎日の基準はまさにそう動くべきです。誰も消しゴムをかけたり、新しいページを書き起こしたりする必要はありません。
実のところ、これは教育の道具です
静かな効果が出るのは新人に対してです。はっきりしたチェックリストがあれば、新しく入った人はライトを毎日拭くのかどうかを聞かなくて済みます。リストにもう書いてあるからです。自信を持って自分の作業を進められますし、あなたはそれができたことをひと目で確認できます。オーナーの中には、見習いのアカウントにチェックリストだけを表示して、ほかは何も見えないようにしている方もいます。入ったばかりのスタッフが、ほかを覚えるあいだ、ひとつの分かりやすく安全な仕事に集中できるようにするためです。
どれも華やかな話ではありません。店を開け、清潔に保ち、きちんと閉める。あなたがいてもいなくても、毎日同じやり方でそれをやるというだけのことです。その一貫性こそ、お客様がドアを開けた瞬間に感じ取るものであり、書き出しておく価値があります。